全員営業のポイント 第50話 『営業戦略の成否を左右するもの』
本日から新しい会計年度に入っている会社が多い
ことでしょう。
仮に、そうでなくとも、4/1は、入社式や入学式が
日本中で行われるため、一つの節目となります。
そのため、新たな経営方針を発表したり、導入し
始める会社が多いものです。
経営方針を、現場の動きにつなげるには、戦略が
必要となってきます。
今回、戦略についての説明は省略しますが、そのうち
の一つ営業戦略について重要なポイントがあります。
それは、素晴らしい営業戦略を立案するだけでは、
成果につなげるのは不十分であるということです。
社員が50人を超えてくると、経営者が自ら営業活動を
することは、ほぼなくなってきます。
そのため、トップ商談をする事はあっても、営業電話を
したり、パンフレット片手に商品説明ということは、
ほぼ皆無となります。
要は現場から切り離されるということです。
会社を組織として経営する上では正しいことなのですが、
一方で、10~20人体制の頃は、把握できていた現場の
営業マンの感覚との間に若干のズレが生じかねません。
そうなると、新しい営業戦略を導入する時、経営者は
自分ならば理解できる内容について発表したり、
検討段階の細かな背景は飛ばして、やることだけを
説明することが多くなってきます。
咀嚼する力量のある管理職や営業マンなら、行間を補う
ことで理解してくれますが、社会経験が少ない若手や
仕事を経営的な側面から理解できない人は、新しい
営業戦略の意図や深い意味を理解しないまま実行
するようになります。
『会社が言っていることだから・・・』という言葉が
出てくる所以です。
それでは、経営者や管理職が見ているところでは、
動けても、営業現場で自分ひとりで判断して動く時は、
新しい営業戦略にそった動きができなくなります。
新しい営業戦略が定着しない大きな理由の一つです。
こういったことが起こるのは、営業戦略そのものの
良否が原因ではありません。
別のステージ。すなわち、運用段階の課題なのです。
いくら素晴らしい営業戦略を考えることができても、
現場の感情や組織の運用力を把握し、適合したもので
ないと、結局、営業戦略を定着させることができません。
一方、人間関係を重視し、現場の心情を考慮しすぎても
前とたいして代わり映えがしない施策になるどころか、
変えたことによって、更に別の問題が生じかねません。
営業戦略そのものの立案は、見識がものを言いますが、
それが現場で実際に動き定着するかどうかは、人間関係
についての洞察や力量が問われるのです。
具体例として、単純なわりに、結構やっかいなのを
あげると、部門間での連携や後輩上司と先輩部下との間で
『俺は知らないのに、アイツは知っていた』とか、『この施策
には、オレの意見が入っていない』という類があります。
この当たりのさじ加減は料理と似ています。肉に火を
通す前に、塩をなじませるかどうかでステーキの味が
変わるようなものです。
ただし、料理と営業戦略では、一つだけ決定的な違いが
あります。
料理は間違ったら作り直すことができますが、営業現場
における感情面の行き違いは、一度発生すると、それを
無かったことや忘れることには、できないということです。
すべての社員の顔と名前が一致する中小企業において、
新しい営業戦略が現場で定着し、成果を出すためには、
お客様の気持ちだけでなく、現場で働く営業マンの意識
にも配慮できるかどうかが、非常に重要な要因となって
くるのです。
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