全員営業のポイント 第75話『 能力と人柄の見えるところ 』

140924能力と人柄の見えるところ
昨日こんなニュースを見ました。
「手当をくれるなら残業します」
いった新人の声が、とある会社であったとのこと。
(ニュースなので、ことの真実や詳細の文脈は不明)

経営者からすれば、お前の仕事が遅い
から残業するんだろうが、それなら
時間内で十分な成果を出せ!

と、言いたいところでしょうが、
“悪法でも、法は法”、こういう点は
現状なんとか折り合いをつけてやって
いくしかないのが歯がゆいところです。

 

一方で、業績がよく何十年と存続して
いる営業組織であっても、次のような
問題は起こりがちです。

ベテラン社員や一部の管理職が、
「数字をあげているから、それくらい
 いいでしょう」と会社の規則や調和
を乱す態度です。

いずれにしても、これらの問題が生じ
てくるのは、能力と人柄とは違うと
いう当たり前ことに根本があります。

能力は高くとも、他人を配慮できずに
周りに迷惑をかける人もいれば、
人柄は良く周囲を気遣えるが、仕事は
今ふたつという人だっているものです。

様々な特長がある人を活かして、
会社や営業部門をやりくりするのは
その組織体のトップの役割です。

 

しかし、能力は仕組みで補うことが
できますが、人柄や気遣いを仕組みで
補うのは、大概の場合できません。

その人の特長を活かしつつ、周囲への
気遣いができるようにし、社会性を
伸ばし、組織を円滑に行うための手法…

日本の社会においては、時代の変遷を
経つつも今だに存続しています。

躾であり、作法という概念です。

それゆえ、業績がよくとも周囲に
迷惑をかける会社や人は、経営や
仕事の能力は高くとも、社会人と
しての躾がなっていないと言われます。

 

もう少し詳細に言えば、仕事で何か
相手に質問した時に、返答の内容の
良し悪しは、その人の能力次第です
が、いかに速く返事するかは、相手
の能力に関わらず可能だからです。

ますは、「メール受け取りました」
とか「検討していますので、いま少し
お待ちください」と返答すればいいのです。

※営業は客商売です。例えば、自分が
 忙しいのを、相手もわかってくれる
 だろうからと返答は準備ができてで
 いいと考えるのは、単なる甘えです

仮に、社内の人間に同様のことを
やっていれば、お客様にも、同じ様
なことをしがちです。

なぜなら、返答の速さは、他者への
礼節尊重や思いやりから生じるもの
だからです。

いかに能力が高くとも、その思いやり
が不足している人は、本人のステージ
が上がればあがるほど、問題が起こる
範囲と深さが大きくなっていきます。

 

一見、豪放磊落に見えるトップでも、
会社や部門を長期に発展させている
人は、非常に細心なところがあります。

そして、その細心さを、会社の発展に
活かすには、自分が営業現場の部下に
仕事を与えた時、単に結果だけでは
なく、それにまつわる数多くのことを
いかに読み取れるかも、関係してくる
ものなのです。

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