今週の全員営業のポイント 第2話.営業って誰のこと?!
先日、「今までずっと内勤だった人にも、営業をやってもらおうと 考えているが、未経験なので不安らしくて・・・」というご質問をいただきました。
全員営業の根幹に関わることでもあり、少しお話しておきます。
営業マンであれば、誰しも、自分がお客様になった気持ちで、お客様に 接するようにと言われた経験があることでしょう。 しかしながら、そこには、一番重要なことが見落とされています。
お客様と直に接する営業マンだけが、営業のマインドを持っていれば いいわけではないのです。 「究極のところ、お客様にとっては、相手が営業職かどうかというのは 関係ない話だ!」ということです。
お客様からみれば、すべての従業員が、「その会社の人(社員)」という 認識であり、どの仕事を担当しているかというのは、会社の都合でしか ありません。
そして、すべての人の言動が、会社の営業力に関係を持っています。
一番わかりやすい例として、パン工場の会社で説明しましょう。
営業マンが、どれほど、うちのパンが素晴らしいとか美味しいといった ところで、お客様からは、どうせ営業トークだろうと思います。 しかし、パン工場の製造現場で働いている人が、毎日仕事で、うちの会社の 原材料の選び方・製造現場・配送方法をみているので、自分の子供には、 会社のパンしか食べさせないようにしている・・・といったらどうでしょう?!
下手な営業マンより、よっぽど営業力があると思いませんか? かといって、製造現場の人にパンを持って明日から外に売りにいけ!という事ではありません。
すべての社員が、その持ち場において、会社全体としてとらえれば営業力の リソースとして活用できる可能性があるということが言いたいのです。
それは、経理やシステム部門など、世間一般の考え方でいえば、営業には全く関係がないと思われている部署でさえです。 実のところ、その状態こそが、お客様の視点に立てば、営業の姿としては正しい状態であるとさえ言えるのです。
ただし、これを実践するのは、技術面よりも心理面での抵抗が大きいのが常です。 なぜなら、製造・内勤部門の方は、正直なところ営業という言葉を聞いただけで 拒否反応を起こすほど、営業はやりたくないからです。
その心理面の抵抗を超えて、営業部門以外の現場の人間を動かすには、 3つのポイントがあります。 次回は、そのポイントの1つについてお話する予定です。