全員営業のポイント 113話 なぜ、営業の真価がわからないのか?
営業担当者の一定割合あるいは、管理職でも
その少数は、契約書にお客様からハンコを
もらうのが営業の仕事と考えてしまいがちです。
確かに、契約書をもらえば、社内の売上に
計上できますし、営業活動では最も達成感が
得られる瞬間ゆえ、その気持ちは理解できます。
しかし、それは、あくまで自社の立場で
営業活動をとらえればの話です。
お客様にすれば、契約書にハンコを押して
からが、その会社との本格的な取引が、
実務上かつ意識的に始まっていくのです。
売り切り型の商法でやっている場合を除けば、
ニッチな業種や商品になるほど、新しいお客様を
見つけにくくなるので、常に継続型の取引を構築
しようという姿勢が重要です。
しかし、売れた後は、問題やクレームが起き
なければ、「さぁ~次の売上を上げにいこう」と
いう営業組織の手法も、それはそれで、短期的に
営業の回転数が上がる場合があるのも確かです。
一方、売れた後も気にかける営業組織では、
お客様の勘違いも含めて、営業時の説明や
思っていたことと多少違うという話が、接触回数
の多さと裏腹に出てくるリスクがあります。
しかし、ゆえにこそ、実際の使用感やお客様が
間違いやすい取り扱い箇所などを把握できます。
また、多少の小言の代わりに、クレームの芽を
小さなうちに把握することができます。
どちらの営業も一長一短あるのは事実です。
しかし、長期に渡り取引を継続させる確率や
口コミが発生する可能性において、いずれが
高くなるかは、いうまでもないでしょう。
さて、あなたは経営者として、自分の会社は
いずれの営業組織になってほしいでしょうか?
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