今週の全員営業Rのポイント! 第17話:経営者になる最大のメリット
最近、友人知人で独立する人が相次いでおります。
本日は、その人たちへのエールも込めながら、全員営業R
のヒントとなる内容をお話したいと思います。
私自身、この8月で独立して創業10年目になります。
独立時は、まずは生活していくためにも、なんとか1年間は
続けられればと思ったものです。
1年を超えると3年、さらに5年・7年・10年と、
月日を重ねるにつけ『中小企業は生業が根本』を実感し、
やがて好不況に関わらず、適正利益で長く続けられること
を最優先に事業を運営してきました。
その中でいくつか気付いたことがあります。
会社勤めだった頃は、経営者について、家・車・時計など
外的な事柄しか見えないため、資本主義経済のルールに従い
収入が多くなることが最大のメリットと考えていました。
しかし、いざ自分がそうなると、大きな勘違いでした。
会社業績・・・特に利益率は、経営者の能力よりも、事業への
参入時期とビジネスモデルにより、当初から決まる要素が
多分にあることに気付いたからです。
さらに日本では、経営者の収入は一見、青天井のようで、統計上
ある程度の相場すらあることもわかりました。
(1社単位では、新卒の約5倍強、上場会社ですら約10倍強)
しかし、補ってあまりあるメリットがあるのも事実です。
それは、本日のテーマとなっている内容です。
『 仕事で付き合う相手を自らの意思で選ぶ 』ことは、
会社組織の中で、経営者だけが自由にできる事柄です。
ただし、それを自立的に行うためには一つだけ条件が必要です。
それは、せっぱ詰まった業績に陥らないことです。
背に腹を変えられない状況になると、仕事でつきあう相手を
選ぶどころではなく、生きていくために来た仕事はすべて
受けざるをえなくなります。
会社がお客様を増やし続けないといけないのは、業績向上や
会社を続けていくためのみでなく、経営者が精神的に健全さを
保って日々を過ごすためにも重要なことと言えるのです。
営業上、すべてのお客様に最高のサービスを心がけるのは
素晴らしい心掛けではありますが、何百人ものお客様と接すると、
どうしても自社と相性が合わない人や我侭すぎて出来るなら
遠慮したいお客様が確率的にでてくるものです。
そうなると、上質なサービスを提供すべきお得意様やマナーを
守ってご利用いただいているお客様へ、しわ寄せが出かねません。
仮にそこまでいかなくとも、経営者は意識がとられたり、現場も
ストレスで段々と疲弊してしまいます。
経営者と現場が、いつも元気かつ笑顔で仕事を行うには、いざと
いう時に会社の将来にそぐわないお客様と出会った際、申し訳ないが
ご遠慮していただける余裕がある状態を作り出しておくことが重要です。
そして、その状態を作りだせてこそ、経営者となる最大のメリット
である自分が付き合いたい人にだけ囲まれて、楽しみながら事業を
行うことができるようになっていくのです。