全員営業のポイント 173話 長儲け社長の経営課題への取り組み方

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会社を経営する社長の立場になると、常に何らかの
経営課題を抱えることになります。

しかし、経営課題には2種類あります。

突発的な問題と、恒常的な課題です。

もし、会社で突発的な問題が発生すれば、止むを得ず
対処するしかありません。

しかし、多くの中小企業の社長が抱えている経営課題は、
何も今朝突然に発生したものではなく、数ヶ月前から、
あるいは数年もの間、意識している課題がほどんどです。

その中には、業種や規模に関わらず共通する重要な
ものが幾つかあります。

例えば、
・売上が上がらない…
・利益率が低い…
・社員が思うように育たない 等々

特に、売上と利益については、いくら分析が上手に
なったところで、結局は、良質な案件と客数が増えない
と話にならないということに帰結します。

 

仮に、経費削減により、利益率が改善したところで、
あくまで一過性でしかありません。

また、採算割れ状態の顧客を整理する方法にしても、
所詮は縮小均衡であり、運転資金と利益の源泉となる
売上は一向に増えないため、経営や営業の確固たる
やり方を確立しないと、未来には成長も希望もありません。

いずれ優秀な社員から辞める状態になるか、早ければ、
数年も経たずに元の黙阿弥となってしまいます。

投資と回収という考えからすれば、例えば資本金1千万円
で経営者と数十人の社員の家族の生活を、幾年も継続できた
だけで、超優良な投資といえますが、金融機関に個人補償
している社長にすれば、そんな話にまるで納得感はありません。

 

「もう少し様子を見よう…」という一言は、会社経営の現場
だけでなく、おそらく戦国時代からも散々使われてきた言葉
でしょうが、組織のトップに何らかの腹案や先々の目論見が
まったくない状態では、運任せの方策でしかありません。

というのも、長儲けする社長は、会社業績に関係なく、
属する業界全体の成長が停滞してきた時点で、現状維持は、
会社が衰退へと続く道であることを肌で実感するからです。

ゆえに、多少のリスクがあろうが、それが許容できる範囲
ならば、悩んでいる時間すら惜しいと感じて、優先順位の
高い経営課題については、解決するまで歩みを止めません。

 

悩むということは、意思決定上、どちらに転ぶかわからない
状態だからこそ悩むのです。もし、2分8分で失敗しそうなら、
大半の社長は、迷うことなく別の道を探すでしょう。

しかし、残念な社長は、やり方や取組み次第では、
7分3分もしくは8分2分は上手くいく予感がしても、
なお意思決定しないどころか、中にはリスクが完全に
ゼロに近づくまで思案する癖のある人もいます。

そういう傾向のある人の口癖は、例えば次の一言に
集約されます。

「それをやって本当に上手くいくのか…」

しかし、それを他者や部下に問うのではなく、
その判断を下すことこそが、社長の役割なのです。

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