全員営業のポイント 179話長儲け会社の意思決定②

様々な業種の会社に関わる中で、幾つか共通して出てくる
話題があります。

例えば、経営幹部から、こんな意見が出る場合です。
「この話は、ここ何年も会議の度に出てくるんです」

本人は、会話として軽い感じで出した話題でしょうが、
会社によっては、この点に大きな問題が潜んでいます。

目標や問題に取り組む際、効果が出るまでに、難易度
や社外環境によっては、１～２年という時間がかかる
ことがあります。

しかし、３年超に渡って、同じように話し合われたり、
取り組んでいるのに、状況が一向に改善しないならば、
次の２つに一つです。

・会社が本気で解決しようとしていないか？
　・いまの会社のままでは、解決できない問題か？

前者の場合、経営者としては、問題は改善していないが、
それでも業績は、なんとかなっているからと放置して
いるのでしょうが、別の問題が生じようとしています。

その別の問題とは、「うちの会社は、目標や問題を
解決せず放置してもいいんだ」ということを、会社が
自ら、幹部や社員に事実として知らしめているという
ことです。

そのような状態が何年も続くうちに、会社には組織風土、
現場には暗黙の慣習として、目標や問題によっては、
解決しなくても良いモノだと見なされます。

いやいや、期末の度に、部門や個人の目標設定に含めて
いるという意見もあるでしょうが、ここで言いたいのは、
意識下において、または感情として、そういう認識が
芽生えるということです。止めようがありません。

また、後者のように、会社の身の丈を超える問題が
降りかかってきているいう場合があります。

残念ながら、自社だけで如何ともしがたい問題ならば、
謙虚に外部の力を活用する以外に手はありません。

仮に、いままで独立独歩でやってきたので、今更という
考えもあるでしょうが、もし会社が、銀行から借入れして
いるならば、すでに他者の力を活用して経営しているの
ですから、なにをか言わんやという話です。

願いや努力だけでは決して解決しない問題は、会社の
経営には確かに存在するので、それを見極めて対処する
のが本道というのが、私の意見です。

いずれにせよ、ずるずる３年～数年に渡り、同じような
目標や問題に関わっていると、業績的に支障が出ずとも、
さらに別の問題を生じさせるか、その後も一向に改善は
しないままかです。

ゆえに、長儲けしている会社は、会社として取組む物事
には、原則、時限措置で取り組みます。

その方が、集中して取り組めますし、仮にダメだったと
しても、経営者としては納得できる上に、会社としても、
現場に対して、一旦脇に置く名分が立ちます。

さて、あなたの会社では、もう３～５年に渡って、
同じように会議で話し合われている検討目標や問題は、
どれくらいあるでしょうか？

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