全員営業のポイント 第199話 儲かる会社の社員の活かし方
「辻先生、業績を上げる決め手は、やっぱり人財ですか?」
先日、個別相談にこられた経営者からの質問です。
古くは、「金の卵」という言葉があり、最近は「人財」という
言葉が流布しています。あるいは、「社員は宝」と表現する
会社や経営者も存在します。
その考え方自体は、社員がそれを聞くと、自分たちを尊重して
くれていると考えるため、言行一致していれば素晴らしいこと
だと思います。
しかし、冒頭の質問に対して、私は次のように答えました。
『社員を尊重し、能力を活かしきることは会社経営では重要です。
しかし、人財が多くいても、それだけで業績はあがりません。
以前~現在も東芝やシャープに、人財がいないと思われますか?』
日本の会社と経営者を考察すると、会社規模や業種に関わらず、
社員に期待しすぎる傾向があります。
確かに、入社時点ですでに優秀な社員(≒人財)がいたり、そういう
社員が入社してくれば、他社との競争上、有利に働きます。
しかし、それは、競合と経営資源や競争力を比較して、商品力や
認知度が同等か許容範囲においてです。
仮に、営業マンが優秀であっても、商品力そのものが上がる訳では
ありませんので、価格差が3割もあれば、契約は難しいでしょう。
また、開発・製造現場が優秀でも、経営陣が市場価値や将来性を
理解できなければ、企画段階でボツになり、陽の目は見ません。
別の視点を述べてみましょう。
仮に、優秀な人財が入社したとして、いまの御社に、その人が
活躍できる体制や仕事はありますか?。また、今の管理職や先輩が、
その人を更に成長させ、導くことができますか?
どんなに優秀な人財でも、入社時から、誰でもできる仕事や前例通り
の仕事ばかり従事させられたり、いざ素直な発言や提案をしても、
理屈では納得させられず、結局俺の言う通りにしろという組織ならば、
1年もしないうちに、この会社の仕事は、こういうものと考えるか、
諦め感から優秀かつ気骨ある人ほど転職するかもしれません。
中小企業は、誰が見ても優秀とわかる人財≒なんでもそつなく
こなす優等生 を望むよりも、現状何もないところから、
会社と経営者が、経営戦略や営業戦略(≒戦い方)や、
組織戦略(≒配置/育成)を工夫することにより…、
社内のルールやシステムの不備を逆手に、今いる社員が、
仕事を通して、自ら考え、解決する社員へと育てていくべきです。
この手法こそ、出来上がったシステムを動かすのが仕事かつ、
配置転換の手法がとれる大企業のサラリーマン社長ができない手法
であり、中小企業の社長ならではの力量が表れる所かつ醍醐味なのです。
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