全員営業のポイント! 第28話:できる営業とダメな営業の頭の使い方!

131008できる営業とダメな営業(頭の使い方)
9月末の中間決算が終わり、これから上期の業績が出てくる
企業も多いことでしょう。

本日は、できる営業とダメな営業の習慣的な頭の使い方
をお話したいと思います。

 

中小企業のオーナー経営者とお話していると、社員には、
もっと考えながら仕事してほしいとか、出てくるアイデア
が少ないといった言葉がでてきます。

ですが、私から見ると、どんなにダメな社員でも、それなり
に考えていますし、良否は別にしてアイデアも出しています。

ただし、方向性がずれているという印象を受けます。

これが顕著にでてくるのが営業会議や営業マンの案件に
おける報告です。

できる営業の場合は、原則、お客様を中心に考えるので
常にどうすればお客様に自社の商品・サービスを使って
いただけるかということが意識の方向性となります。

そして、お客様と人間関係を作ったり、より商品を理解
していただくための提案に智恵を絞ります。

そのため、会議や案件の報告では、内容が具体的で、かつ
仮に現状では数字があがっていなくても、今後どうすれば
数字があがるかの意見や方策が出てきます。

 

一方、ダメな営業の場合は、原則、自分中心に考えるので、
どうすれば、その場を乗り切れるかに意識を向けがちです。
そして、会議や案件では、必ず言い訳が出てきます。

自分が傷つきたくないというのは、ある意味、人の本性とも
いえます。かといって、それを許しては、今後も同じことの
繰り返しです。では、叱りつければどうでしょうか?、
次回から、更に上手い言い訳を用意されるだけです。

 

様々な企業の営業マンをみてきましたが、よほど仕事の適性
がない人や、感情面で会社や上司としこりがある人を除けば、
ほとんどの人は、根っこはまずます善良で誠実です。

数字が上がっていない営業マンは、自分が営業をしっかり
やっているか、サボりながらか、あるいは力量が不足して
いるかは、本人自身もある程度は自覚しているものです。

 

中小企業の場合は、大企業と違い、ダメな営業を配置転換や
違う営業所に異動させるといった手法は使えません。
現有戦力で戦って、成果をあげるというのが大前提です。

そのような場合、経営者は、言い訳をナァナァで済ませて
はいけませんが、かといって、逃げ場がないような追込を
をしたところで状況は一向に改善しません。

その社員を切って、別の人を採用しても、新しく採用した
方が、更にとんでもなかったりで、これなら前の人の方が
マシだという笑えない話にもなりかねません。

 

本日のテーマのキモは、頭の使い方の習慣を変えれば、
言動が変わり、成果も変わるということです。ダメな営業で
あっても、言い訳や手抜きのときは必死になって頭を使って
いるものです。

そのため、経営者や上司は、ダメな営業が一通り自分の
発言をした後で、一言こういってみると、おもしろい反応
がでてくることがあります。

 

それは、次の一言です。
『君がいま言ったことは、報告か、提案か、それとも言い訳か、
 どれだと思う?』

ここで、「言い訳が混じっていますねとか、言い訳ですね。』
という人は、素直さがあるので、まだまだ見込があります。

じゃぁ、『それを提案の形に変れば、どうなるかね?』といって
考えさせればいいのです。

もちろん、期待するような回答が返ってくるとは限りません。

しかし、その時には、すでに本人の意識も、その場の焦点も、
言い訳をすることにではなく、今後を良くするために
どうすればいいかという提案の方向へと変わっている
のです。