◆全員営業のポイント 第225話『会社の転換期にある経営者が先ずすべきこと』
ある経営者から久しぶりに連絡がありました。
『全員営業を導入して、1期目で年商5億6千万アップし、2期目は更に3億4千万アップしました。御礼とご報告まで…』
すべての部門・社員を営業戦力化すれば、ひとを増やさずとも、成功率100%で確実に営業強化できるようになります。
その過程で、この会社が素晴らしかったのは、初回から最後のミーティングまで全て社長が同席し、可能な限り、その場で新しい施策を決定して、即座に担当者と実施期限を割り当てていたことです。
同席については、私が最初に提案したこともありますが、その場で意思決定されていたのは、社長ご自身の判断でした。
全員営業の導入プロジェクトが終わった後、社長に、「なぜ、その場で次々と決定されていたのですか?」、と質問すると、
『同席する社員の記憶に一番残っている状態で指示するのが最善だから』
しかし、即断即決だと後で間違いや修正はありませんか?、と尋ねると、
『不具合がでれば修正するだけ、やらないと、どこに間違いがあるかもわからない。どうせいつかやるならば、サッサとするのが良い』
この会社も、常に順風満帆だったわけではありませんでした。
一定期間の業績好調が続いたため、現場がマンネリ化し、売上が落ち込んだ時は、営業現場の意識変革と業績回復に相当苦労されたようです。
そこからは、毎年何か新しい施策や刺激を現場に与えるように意識しているとのことでした。
2020年以降の業界を見据えれば、いずれにしろ、新たな柱となる事業を1つ以上作る必要があるが、社員はそう簡単に増やせないので、どうしたものかと悩んでいたところに、全員営業を知った。
やってみたら、初回ミーティングだけで試してみたい提案が10以上でるなど、会社と営業現場におもしろいぐらいハマった、と感謝されました。
いま日本のすべての業種、そして、中小企業の多くが事業継承などで、会社の内外ともに、転換期に差し掛かっています。
遅かれ早かれ、ここ3~5年のうちに、新しい事業の柱を生み出すか、既存の経営のやり方に革新を加えるかしないと、10年先が見えない会社が大半ではないでしょうか?
転換期に差し掛かっている中小企業の経営者がすべきことは、満場一致の方策を探すことではありません。
そんな方策を探そうとしても、慣習やしがらみが多い業界だったり、社歴30年で定年まで2-3年という幹部がいる2代目社長は、時間を無駄に使うだけです。
転換期の経営者が先ずすべきは、多少の反対や批判があろうが、覚悟をもってやれる方策や戦略を、自らが求めて決定することにあるのです。
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