全員営業のポイント 第38話 『 経営者が営業マンの心をつかむ秘訣 』
新年、明けましておめでとうございます。
本年も、真摯に経営に取組まれている経営者のお役に
駿馬のごとく貢献していく所存です。
2014年も、宜しくお願いいたします。
では、さっそく本年最初のコラムです。
かつての高度成長期やバブルをくぐり抜けた中小企業は
もちろん、リーマンショックを潜り抜けたベンチャーも、
新たな事業の転換期や経営者の代替わりを迎えています。
そういった際、営業現場の変革に最も重要な鍵が・・・
経営者の“覚悟”です。
数百以上の中小企業を直に見聞きした体験から言えば、
数万人の大企業よりも、数十人の中小企業の方が、
革新が難しい場合があります。
その理由の一つは、大企業は数は多くとも同じ属性の
社員を集団群として対応できますが、中小企業は、
どこまでいっても個の集まりであるため、集団群は
おろか平均や水準さえあるようでないからです。
それゆえ、大企業でうまくいった手法をもとに、
一定のフレームワークや手練手管で対応すると、
“帯に短し、たすきに長し”となりがちです。
一番陥りがちなのが、「経営者が論理的に話をする
必要がある」といった類です。
もちろん、論理的に話できるに越したことはありませんが、それで
情報を伝えることはできても、会社を変革するために最重要なことは
伝わりません。
だが、話をして伝わらないならどうすればいいのか?
コンサルティングで同様の課題に直面し、考えに考えた末、
私が見出したのは、言葉は人によって受け取る内容が違うが、
行動は誰が見ても同じということでした。
そのため、行動面からアプローチしてみました。確かに
一定の効果がありました。“塊より始めよ”というのは、
2千年の時代を超えても通用する原理原則でした。
しかし…、
実際の営業現場は、何か一つを見出せば、
その後も長期に渡って上手くいくほど単純ではありません。
やがて、一時はうまくいった営業現場の中に、3~5年
すると元に近い状態に戻っていく会社が出てきたのです。
さらに研究しました…、
中小企業の実態にあい、なおかつ、年月を重ねるごとに
経営者の想いが浸透していく会社と、短期間だけの会社
の違いはどこにあるのか?
極論すれば、その違いは3つでした。
そのうちの一つが…、
「経営者がその想いへの熱さを持ち続けられたかどうか?」
でした。
行動を一時的に続けることは、新たな気付きやメリットを
意識すれば出来るようになります。
しかし、その行動を持続させる真の原動力は、1~2日で
できる「業績目標」や「思いつきの夢」にはありません。
“誰が反対しようがやる、時には人生かけてやる”という
経営者の心底から湧き上がる『覚悟』にこそあるからです。
特にオーナー会社であれば、営業マンは、会社の都合による
業績目標や、周囲の評判を意識したような表面的な夢には
反論できても、経営者の心からの強固な『覚悟』には、
公序良俗に反しない限り反論できないものです。
対話にもなりません。“覚悟”には、共感か非共感があるのみです。
また、経営者は、目標や表面的な夢に従わない営業マンを
「あいつは、ダメなやつだ」で片付けてしまいがちですが、
自分の心からの“覚悟”を、右から左に聞き流されるのは
ガマンならないものです。
あの手この手の工夫をしたり、何度も何度もあきらめずに
伝えようとします。
そのうちに、社長はどうやら本気だということが伝わり、
経営者の覚悟に共感した少数の営業マンや会社のキーマンが、
まずは変革を受け入れます。
そして、周囲と環境の変化に引きずられて、他の大多数が
変わっていく。
それが、私が今まで視てきた中小企業の営業現場の変革が
成功していく流れです。
経営者が新年の目標や、望んでいる変化に『覚悟』を込める。
その重要さをお伝えして、2014年の最初のコラムといたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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