◆全員営業のポイント 第227話『思わぬ売上アップは、将来どうなるか?』
「大口の引き合いで思わぬ売上アップがありました…」
「営業現場はフル稼働で、特需とさえいえる状況です…」
私のセミナーに参加される社長の中には、こう話す方もいらっしゃいます。
意図するしないに関わらず、売上がアップするのは素晴らしいことです。
しかし、ここで2種類の会社に分かれます。
一つは、それで安心して営業強化の気を抜く会社です。この会社の根底にあるのは、「結果オーライ」です。
もう一つは、瞬間風速と考え、次の手を考える会社です。この会社の根底にあるのは、「原因と結果」です。
前者と後者の違いは、短期的かつ数字上はまったくありません。しかし、5年~10年の中長期では大きく変わってきます。
なぜなら、結果オーライの会社に決定的にかけているのは、【再現性】という考え方だからです。
・お客様が、なぜ自社を選んだか?
・そうなるように、どう動いたか?
・その結果は、どうだったか?
最低限この3つが不明確な会社は、今は業績がよくともお客様が減ったり、不景気になった時に、どんな手を打てばいいか全くわからなくなります。
これは社歴や、業界シェアは全く関係ありません。
100年企業だろうが、業界1位だろうが、どうすればお客様が増えるかを把握できていない会社の活動は、顧客創造ではなく、営業現場で発生する刺激に反応しているにすぎないからです。
この代表的な事例として、少し前の日本で、『爆買い』という中国人旅行者が日本の百貨店や商業施設で凄まじい買物をする現象がありました。
それを見越して、顧客満足を高めるため、販売フロアを拡げたり、中国語が話せるスタッフを採用する会社までありましたが、ある年からパタリといなくなりました。
しかし、それで数年に渡り潤っていた百貨店や商業施設は、なんら打開策を見つけることができませんでした。おそらく、今、彼 彼女たちがどこにいってるかすら把握していないのではないでしょうか?
私は、今年の大型連休に、いま世界一発展していると言われるドバイに視察にいきましたが、この爆買いと本日のコラムに関連する興味深い現象を見かけました。
いまドバイは、中国人観光客であふれています。
ホテルでも商業施設でも、かならず中国人かと聞かれましたし、宿泊した5つ星と4つ星ホテルのスタッフに質問すると、全員が一番多い観光客は中国人と答えました。
しかし、そこにいることがわかっても、再び中国人観光客を以前のように日本に連れ戻す方法はありません。
自ら集めていないお客様は、知らぬ間にどこかへ去っていくものですし、そうなったとしても、会社にすれば、どうしようもないということです。
中長期的に儲かる会社にしたいなら、単年度の売上に一喜一憂せず、どうすればお客様を増やせるかを真剣に考え、自らそのノウハウを構築するしかないのです。
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