◆全員営業のポイント 第228話『新しい発想を生み出せる会社の条件』
「営業会議をやっても、提案が一つも出てこない…」
そんな風に悩んでいる社長は、結構多いものです。
実際、コンサルティング指導先の社長から、この言葉を投げかけられることがあります。 これはある意味、仕方ないこととも言えます。
会社全体のことや、部門をまたいだ情報は、現場の社員はそもそも知らされていませんし、業界動向などについても、 日常業務以外で、自ら動かなければ、得られないからです。
大企業であれば、仮に自分が求めずとも、人事異動のタイミングで別部署や子会社から人が来たり、社外から何度も営業をかけてくるセールス等から、新たな情報を得たりする機会が多少はあります。
しかし、社員数が数十名までの中小企業ともなれば、業績が右肩上がりでもなければ、新しい人を採用するでもなく、 また既存の社員は、入社直後の配属から変わることなく、仕事するメンバーも、普段会うお客様も、10年以上に渡り一切変わらずということさえあります。
ゆえに、中小企業で、特にオーナー会社であれば、業界で誰もやったことがない新たな施策や、抜本的な改革案などは、 社長と役員以外から出てくることは本当に稀です。
そこで、経営者の多くは、もっと読書しろとか、業界情報に敏感になれというのですが、統計上、最近の社会人は、平均で 月1冊も本を読まないため、日常業務以外に情報を入手する習慣がありません。ゆえに、自主性にまかせても、大半の会社が上手くいきません。
それでも、なかには、素直な社員が業界誌やWEBなどを調べて、会議などで、恐る恐る発言や提案をする場合があります。
しかし、そんな時に限って、「それは本当に上手くいくのか?」とか、「言い出しっぺのお前がやれ!」とやってしまう会社があるのを散見します。
提案しなければ、みんなで叱られる…
提案すれば、自分だけが割をくう(笑)
※それなら、みんなで叱られる方がましとなるのが人情というものです。
もし、会社や経営者が、単に現場の意見を訊くだけでなく、有益な情報や、刺激を受けるだけの提案を得たいのであれば、先ずは、現場の社員たちに、それが生まれる土壌ともいえる、今までとは違う種類の知見や経験を与えなければなりません。
更にその上で、情報や提案を上げても、許容される雰囲気作りが必要です。
さて、あなたの会社では、現場から新しい提案が出ないと嘆く前に、新しい発想が生まれるだけの環境を整えようとされているでしょうか?
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