◆全員営業のポイント 第238話『年賀状は年始のあいさつか、それとも営業施策か?』
年賀状は、世界的に見ても日本固有の慣習で、ここまでその習慣が浸透したのは昭和24年に、お年玉つき年賀はがきが誕生したのがきっかけです。そして、平成5年までは常に右肩上がりの売上でした。
元旦配布の投函開始とニュースでありましたが、法人企業で、経理や総務がスケジュール管理をしている会社はともかく、今週末か来週明けが締切の会社が多いのではないでしょうか?
また、会社はともかく、個人の年賀状はどうしても後回しになりがちなので、「あぁ~、年賀状を出さないと…」という方もいらっしゃることでしょう。
年賀状の意味合いは、拙著「中小企業のための全員営業のやり方」にも記載したように、法人相手では、年始の挨拶という側面よりも、間接的な営業施策という色彩が強いと考えています。
それゆえ、年賀状を出した方がいいか?、出さない方がいいか?というと経営上は、間違いなく何らかの形で出す方が良いと考えています。
ただ、会社によっては、今までの慣習で毎年年賀状を出し続けてきたが、今のような形で今後もずっと続けるのか?、と思っているかもしれません。
そういう再検討したい会社にとって、元号が変わる2019年は、数十年に1回あるかないかという貴重な機会です。
ここで重要なのは、年賀状を出すか出さないかというのは、あくまで手段ということです。
もし、御社が、この機会に年賀状を続けるかどうか再検討するのであれば、そもそも御社にとって、年賀状はどんな意味があり、どういう目的で実施しているのでしょうか?
そこがはっきりしないと、検討の段で、毎年この時期に手間をとられるが、何十年も続いているし、当社だけ止めるのも気が引ける。同業者で止める会社が出てくるまで様子を見るか?、ということになりかねません。
これは、経営は差別化が大事と充分承知していながら、大概の会社の施策が同業者と横並びになりがちなのと、思考プロセスとして非常に似通っています。
未来を予測すれば、人口減少とデジタル世代の代頭が重なり、確実に年賀状は先細りになり、特に個人間のやりとりが激減していくのは間違いありません。
一方、その反作用として、法人同士の年賀状は減少しつつも残っていき、継続する会社は、それだけで差別化となりえるかもしれません。
なかには、年賀の挨拶そのものに工夫や革新を加える会社も出てくるでしょう。そうすると、より直接的に経営との相乗効果が得られる可能性もあります。
その参考例としては、個人相手の飲食店、美容室、整骨院、クリーニング店などでは、年賀状はすでに割引クーポン券とかしているかのようです。
・年賀状を今のまま続ける
・年賀状をこの機会に止める
・年賀状を再定義してみる
・年賀状を工夫してみる
さて、御社では、今後どれを選ばれるでしょうか?。かくいう、弊社も、今年はともかく2020年の年賀に向け、この1年じっくり考えたいと思っています。
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