今週の全員営業(R)のポイント 第11話: オーナー会社が変わる秘訣!
最近は、今までの営業のやり方が、上手くいかなくなって
きたのでなんとかしたい、という依頼が多くなっています。
経営者から依頼を受ける前に必ずヒアリングをしますが、
その際、『どうすれば上手くいくか?』という質問を
されることがあります。
初めから答えを探したくなる気持ちは十二分にわかりますが、
実はもっと大切なことがあります・・・
組織や人事と違って、営業に関しては、最終的には確率論に
行き着くと考えています。そのため、原理原則に従った行動を
とるよう軌道修正すれば、時間がかかっても結果はついてきます。
しかし、原理原則に従ったことをやっていても、どうしても
結果がついてこない場合があります。
それは、“社長が本気で取り組んでいない” ことが、社員に
伝わった場合です。
極論ですが、中小オーナー企業では、全社員・・・役員も含め
多かれ少なかれ、社長の顔色をみながら仕事をしています。
そのため、社長が、心底から本気でやろうとしていることが
伝われば、余程の内容でない限りは、工夫と努力さえ積み重ねて
いけば、いずれ会社全体を、その方向に動かしていくことができます。
一方で、仮に現場で評判がよく、実績があがっているものでも、
社長の意にそぐわないことは、不思議と段々尻すぼみになって
しまうものです。
学者が言う、組織は戦略に従うとか、戦略は組織に従うなどは、
経営者が現場から切り離された大企業の話です。
オーナー社長の顔色と言動が、直接感じられる規模の会社では、
社長の意に沿うことだけが、最終的には現場で残っていくのです。
そのため、オーナー会社が変わるには、新しい施策や手法以前に、
『社長自身が本気で会社を変えたいと心から望んでいるか』、
『批判があっても自ら矢面に立って前に進む覚悟ができているか』
この2つこそが、最も重要な成功要因であるとさえ言えるのです。
また、真のコンサルタントは、そのような社長と結びついた時に
こそ真価を発揮します。そして、メッキのコンサルタントは、
即座に化けの皮がはがれます。
なぜなら、お互いに本気であるかどうかは、知識でもなく、
年齢や経験でもなく、有名か実績があるかでもなく、
・・・態度と醸し出す空気感にこそ表れるからです。