全員営業のポイント 第67話『 値下げすれば本当に売れるのか?』

140730安くすれば本当に売れるのか

最近、すべての業種・規模の会社で
共通する営業の課題があります。

それは、お客様から「価格が高い」と
いわれることです。

私自身も、20年前にHISで営業
だった頃を除けば、商談の度に
言われましたし、未だに顧問先の
営業現場では聞き続けています。

このフレーズが出てくると営業の
組織的な反応は、2つにわかれます。

1つは、高いという先には、ダメもと
でそのまま提案し、そのまま購入して
くれる相手とだけ取引する。

もう1つは、高いといわれたので
できる範囲で、価格を下げて契約に
持っていこうとする。

業績や競争が厳しい会社ほど、後者かつ
反射的に価格を下げる傾向があります。

気持ちはわかりますが、そこには大きな、
本当に大きな落とし穴があります。

 

ビジネス書や営業のセオリー上では、
「価格が高い」という声が出るのは
購入意思がある証拠というのが定説です。

しかし・・・

現実に営業現場で、言われるがまま
価格を下げて、お客様が買ってくれた
ことは、今までどれだけありましたか?

商談相手がオーナー経営者の場合は、
確かに購入意思があるといえるかも
しれません。

なぜなら、儲かっている経営者は
時間が最も貴重なので、例え信頼関係
がある相手でも買う可能性がゼロなら
面談の機会すら得られないからです。

一方、相手がサラリーマン管理職なら
購入するつもりはないが情報収集や、
相手との関係性をこわさない都合の
いい断り文句かもしれないのです。

もしそうなら、いくら価格を下げても
最初から買う気がないので、仮にタダ
にしても売れません。

結局のところ価格を下げても売れない
どころか、今後の営業活動で自社の
マイナス情報を相手に与えてしまう
だけになりかねません。

契約をとるために最も大事なことは、
価格が高いか安いかではないのです。

 

価格は、営業取引全体でみれば、
あくまでコインの裏側です。

コインの表側にあるものは、
購入が本当に決定しているのか?
資金確保や予算の限度はどうか?
・・・などなど

仮に、「価格が高い」に対応するに
しても、それはコインの表側が確認
できていることが必要なのです。

さて、あなたの会社の営業部門では、
値下げが条件反射になっていませんか?

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