全員営業のポイント 第86話『 ①プロ営業とアマチュア営業の違い 』
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多くの経営者が抱える課題で、代表的
なものを挙げます。
「うちの営業部門は、新規の取引企業
がなかなか増えない」
ただし、一言目は同じでも二言目は
会社によって違います。
A:「まぁ、それでも売上は上がって
いるからいいのだが・・・」
B:「売上もキツイし、このままでは
厳しい・・・」
AとBでは、売上の数字上は、大い
に違いがあります。
しかし、新規営業の状態としては、
どっこいどっこいです。
仮に、売上目標を達成している会社
であっても、新規獲得数がお話に
ならない状態なら、その1点において
は、アマチュアの営業です。
ただし、それもある意味、仕方がない
ことなのかもしれません。
なぜなら、数多くの営業の仕事で、
最も難易度が高いのは、新規先の
創出だからです。
少し考えてもみてください。
取引ニーズがあり、設立も長く、
与信も安全な規模の見込先とも
なれば・・・
とっくの昔に、どこかと取引しています。
つまり・・・
既に取引している会社に不満でも
あればともかく、際立った落ち度も
ない状態から、自社にひっくり返す
か重複して取引してもらうしかない
ということです。
野球でいえば、クリーンヒットか
ホームランを打つようなものです。
そう簡単ではありません。
しかし、一流のプロ野球選手なら、
得意コースに特定の球種がくるのが
事前にわかれば、3割以上の確率で
最低でもヒット、あるいはホームラン
が打てるものです。
全員営業でいうところの新規営業
とは、上記のように、一見すると
素質や偶然と思えていたものに、
再現性の確率を加えるものです。
なぜ、それが出来るのか?。
野球は、140キロ以上のボールを
100m以上先に弾き返すという
普通の人ではできない技なので、
素質>仕組み+訓練 となります。
一方で営業は、会社の特定の商材を
お客様に直接的かつ適正に情報を
提供する作業なので、
素質<仕組み+訓練 だからです。
本日のポイントは、仮に売上が伸びて
営業目標を達成していても、視る角度
によって、プロ営業とアマチュア営業
にわかれるというところにあります。
経営者は、売上があがっているだけ
で安心してはいけないのです。
新規の営業では、実際にバットを振り
ヒット以上の安打数だけが、新たな
取引企業を創りだした売上です。
とにかく出塁すればいいからと、
見逃しの四球のような、真の営業活動
の伴わないお客様から連絡がある
受動的な注文ばかりとっていては、
いつまでたっても、自力で新規先
を開拓できるようにはなれません。
会社の売上を詳細に吟味すると、
出塁率(目標達成や提案成功率)は
10割でも、営業の安打数(主体的な
新規獲得)は、ほぼゼロという状態の
場合さえあります。
特に、注意すべきは、この状態は、
時間の経過により自然に解消される
ことは、ほぼ皆無だというところです。
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