全員営業のポイント 第191話 社長判断と営業結果の関係性
「辻先生、いままでなら上手くいった営業が上手くいかないんですが、どうしたらいいでしょうか?」
先月訪問した会社で、営業の責任者から出てきた質問です。
確かに、新たな競合の出現やITの発達等により、いままでとは違う営業が求められているのも事実です。しかし、業種・会社によっては、単に昔の営業がダメになったという以前に、会社の意思決定そのものがズレてきているという場合が散見されます。
以前、ある飲食チェーンをコンサルティング指導した時のことです。
ここ最近、ヒットメニューが出ていないという話になり、営業強化に関連するため、私もメニュー検討会に入りました。
試食を繰り返し、これなら試験的にお店に出して販促をかけてもいいのではという新商品ができ、最終決裁として、社長に試食してもらうと『ちょっと味が濃い』という話になりました。
ここまで検討を繰り返し、これならという現場の当事者たちの空気感はあっても、相手は社長なので、営業部長や店長はじめ、誰も何もいえません。
メニュー検討会の流れとして、ボツで仕切り直しか…となりそうだったので、私が一言次のように言いました。
「失礼かもしれませんが、社長の年代の方々は、御社のメインのお客様ではありません。20代に受ける味と、70代が美味いという味は当然違うので、単に味だけではなく、料理全体の品質や御社が出すメニューとして妥当かなど、一段高い視点で判断下さい」
…と提案したところ、さすが創業社長だけあって、
『それは一理あるかもしれない。そういうことなら社長の私が判断してもブレルだけだから、今回については先ずやって見ろ』ということになり、実際に投入し販促をかけたところ、お店によっては、いきなり売上トップ3のヒット商品になりました。
長年、成功体験につかっていた会社や経営者であればあるほど、これに似た落し穴にはまってしまう場合があります。
営業活動において、最終的に購入を決めるのは、お客様です。
また、時代が変わったといっても、その時代とは、一人一人の人間の営みが合わさって形作られています。
業種や会社によっては、昔の営業のやり方が通用しなくなったというよりも、環境の変化やお客様を把握しきれていないために、経営判断そのものがズレてしまっている場合もあるのです。
さて、御社では、どれくらいお客様の事を、そして自分たち自身のことを把握できているでしょうか?
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