全員営業のポイント 102話『 全員営業の目標設定』

150407全員営業の目標設定102ついこの前、1月だったのもつかの間。もう4月です。

2015年の1年単位でみれば、すでに4分の1が
過ぎたことになります。

3月末の数字を締めて、会社によっては、新たな
計画を立てるために、年次か月次の結果を振返って
いることでしょう。

「コンサルティングをやっていると、計画や目標って
必要なんですか?」と営業現場からだけでなく、
時には、経営者からも質問されることがあります。

完全受注型の会社や、大手企業主体で製品全体
のうち一部分を請け負う会社で多い質問です。

計画や目標を立てたところで、結局はお客様の予算や
予定次第だからというのが大きな理由です。

単年度でみれば、経営計画や営業目標はなくとも、
それほど結果に大差はないかもしれません。

しかし、5年~10年単位で見ると、面倒でも
1年1回、経営者が時間をとり、将来のことに
想いを馳せつつ、経営計画を作成する会社と、
そうでない会社では、営業組織の価値観と風土
が変わってきます。

 

「お客様のいうことを聞くだけじゃなく、たまには
自分から営業をしかけろ」

「がんばりましたは聞き飽きた、何か新しいことや
提案を考えろ」

と経営者が、口すっぱく繰り返したところで、
営業の最終ゴールが、しょせんは相手任せという
考えが根底にもあるならば、新たな工夫や考えが
出づらいのも仕方がありません。

本人の資質や意識もありますが、それはある種、
経営者が生み出してしまっている会社風土とも
いえます。

 

営業組織から上がってくる計画や目標の必要性への
疑問で、もう一つ大きなものがあります。

それは、「結局、売上ノルマでしょ」という声です。

昨年対比をもとに、売上&利益を想定し、単に部門
と個人に割り振るだけならば、そうでしょう。

しかし、単なる数字の割り当てに意味はありません。

目標設定の考え方は、ドラッカーが嚆矢であり、
Management by objectives が語源です。本来なら
『目的による経営(管理)』がより近い日本語です。

当初、日本の会社に経営計画の考え方を紹介し、
その指導をしてきたのは、大学教授や資金計画に
関わる会計税務の有識者などが中心でした。

それゆえ、どうしても静的データによる数字中心
の計画に比重が移るのは止むを得ないことです。

しかし、経営計画とは、経営数字の分担を表示
する以上に、その結果につなげるため、どのような
事をやっていくのかを問うべきです。

 

◆経営者や経営幹部が、5年後こんな会社にしたい。
営業組織をこんな風に成長させたいという目的から
落とし込まれた目標であること。

◆営業組織と営業マン個人に割り振られた数字を導き
だすために、どのようなことを意識し行動するのか?。

  それらが背景にあり、時には、経営者が自らの言葉で
語る説明があればこそ、単なる記号である売上数字にも
現場の動きへとつながる意味が付け加えられるのです。

 さて、あなたの会社の計画や目標は、いかがでしょうか?

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