全員営業のポイント 139話
長儲けする会社の一流と三流の違い
弊社の指導先は、製造業も多いため、5S・7Sは、
コンサルティング現場で必ず出てくる話です。
コンサルタントの中には、掃除をすれば業績が上がる
かの如く話す人もいますが、もし、それが真実ならば、
他人の会社まで掃除するダスキンが日本で最も業績が
良いはずです。
掃除や5S・7S関連は、生産性や利益にはつながっても、
売上UPはまた別の話です。
まともに考えれば判ることでも、会社の経営に真摯に
向き合っていると、時に惑わされることがあります。
しかし、そういった考え方の根底には、どうすれば
会社の業績が上がるかはあっても、お客様からの
視点が欠如しがちです。
批判を恐れず言えば、こと法人営業では、人としての
情理よりも、資本の論理が優先されます。その冷徹さ
ゆえ、その会社が持つ理念や技術力より、取引すれば
メリットがあるかどうかに帰結します。
ゆえに、経営者が最も意識すべきことは、自分の会社
が競合会社よりも、お客様の役に立つかどうかです。
直接、お客様の矢面に立つのは営業部門だからと、
その強化だけいそしんでいると、一流の見込客には
足元を見られる時があります。
それは、形だけの敬語やマナーのように新入社員
でも身につけられる表層スキルではなく、経営上の
深い本質と組織風土の違いに出てきます。
「門前の小僧 習わぬ経を読む」ということわざが
あるように、古来、その組織の真の強さは、自然な
状態の見取り稽古に表われます。
骨太な長儲けの経営を行う会社は、すべての部門・
すべての社員が、自社の寄って立つ軸と、お客様に
直接関わることに関心を持つものなのです。
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