◆全員営業のポイント 第226話『営業マンのヤル気を上げても売上はアップしない』
「営業マン(営業現場)がもう少しヤル気になってくれたら…」
そう考えている社長は、全国に数多くいらっしゃることでしょう。
確かに、営業マンがヤル気になり、活気がでてくると社長は嬉しいものです。
しかし、単に営業マンのヤル気だけ上げると、確実に会社の交通費は増えますが、ほとんど売上にはつながりません。
ここで、ほとんどの場合と言ったのは、現場のヤル気が上がれば売上アップにつながる可能性が高い特定の業種や職種も存在はしているからです。
例えば、接客や飲食業・観光関連など…
これらは、現場の動きそのものが商品であったり、売上に直結しています。
新しい注文の声をあげてもほったらかしの店と、ビールジョッキが空になったら「おかわりいかがですか?」と声掛けする居酒屋や、5つ星ホテルで、無愛想なフロントと笑顔で宿泊客をむかえるフロントを思いうかべれば想像できます。
しかし、取引先が法人相手であるとすれば、現場のヤル気があるかどうかは、商談相手にすれば二次的なものです。
多少無愛想だろうが、約束したことをしっかり守ってくれたり、他社にない価値を1つでも提供できる方が、売上につながります。
その証拠に、もし法人相手の営業マンが、いままで月1回の訪問営業していた見込先に、週に1回訪問するようになれば、相手にすれば、こっちの都合も考えずに、うっとおしいとすら思われるでしょう。
営業や現場スタッフのヤル気で、売上がアップしました!と世間一般で流布しているものの多くを深く診てみてください。その多くは、個人相手や単価が数千円前後までのビジネスです。
なお、法人営業でも、同等の商品力であれば、営業マンのヤル気は営業の成果に影響する場合があります。しかし、その場合でも、営業マンのヤル気の優先順位はずっと後です。また、どこまでやるかの線引きも必要です。
特に、ITビジネスのように革新が激しい業種や、機材等が価値を生む設備産業型のビジネスは、その傾向が顕著です。
会社の売上をアップさせる場合、業種と商談相手によっては、営業現場を元気にする前にやるべきことがありますし、そちらの方がもっともっと重要です。それは、自社のビジネスモデルの再定義であったり、営業の原点に立ち返ることなのです。
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